寄稿

【寄稿】新卒7ヵ月で適応障害になった話を会報誌に寄稿しました

こんにちは。うっちーです。

今回の記事は、執筆の依頼を受けて僕が書いたものになります。

とある県のお役所の会報誌に掲載される文章なので、おそらくみなさんに見てもらえる機会がありません。

なので、一部ブログ用に改変してこちらでも掲載させていただこうと思います。

よそゆき仕様のお硬めの文章になっておりますが、是非ご覧いただけると嬉しいです。

※以下、全文掲載

はじめに

はじめまして。「あとがたりぶろぐ」というサイトを運営しているうっちーと申します。

名前につきまして、本名は非公開で活動をしているため、筆名であることをご了承いただけますと幸いです。

今回、「心の病気について」というテーマで書かせていただいている私は、新卒で就職した際、7ヵ月で「適応障害」と診断され、退職した経験があります。

その後、4ヵ月ほど実家で過ごし、治すことができました。

しかし、なぜ自分は適応障害になってしまったのか、という疑問から心理学の勉強を始めるようになり、そして、自分と同じように心の病気で苦しむ人の助けになりたいという思いで、ブログを書き始めるようになりました。

まだ開設して2ヵ月というできたてのサイトではありますが、ありがたいことに、たくさんの人に読んでいただけるようになりまして、現在は月間3000ページ読まれております。

こういう経緯があり、今回執筆の機会をいただくことになりました。

私の経験談を踏まえて、「心の病気は誰にでもなる可能性はある」ということを伝えさせていただきたいと思います。

プロフィールのご紹介

私が就職するまでの経歴を簡単にご紹介させていただきます。

・中学・高校はバスケットボール部のキャプテンを務める
・2016年の新卒採用で失敗
・2016年大学を休学し上京
・テレビ制作のADを経験(1ヵ月)
・大手出版社の雑誌編集部でアシスタント経験(11ヵ月)
・編集部と並行して放送作家のスクールに通う
・IT企業(営業職)から内定をもらう
・第1志望ではないものの、就職を決める

この経歴をご覧になって、私のことを「元気ハツラツとしていて明るそう」というイメージを抱かれるかもしれません。

しかし、そのイメージとは真逆で、どちらかといえば人見知りで、目立つのが得意ではない性格の人間です。

とはいっても、これだけ行動をしてきたということは、世間的にみれば、活動的で積極的な部類に入るのかもしれません。

ただ、そんな私のように、直感に従って行動してきたような人間でさえ、心の病気になってしまう可能性はあります。

あくまでも、こちらで書くことにつきましては私自身の経験になりますが、もし今、自分の心の状態について悩んでいるという方は、自分自身の状況と照らし合わせて参考にしてみてください。

適応障害という病気について

適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく、耐え難いもののように感じられ、そのことが原因で気分や行動面に症状があらわれる病気です。

同じような病気で、統合失調症、うつ病、気分障害、不安障害がありますが、適応障害というのは、これらの病気の前段階として診断されることが多いです。

つまり、適応障害という病気を放置してしまうと、もっと重篤なうつ病になってしまう可能性が非常に高くなります。
引用:厚生労働省『みんなのメンタルヘルス』

具体的に、私は以下のような症状に悩んでいました。

・仕事のある平日は常に憂鬱な気分
・朝は特に憂鬱で毎日腹痛が続く
・食欲がなくなる
・今まで普通に楽しんでいたことが全く楽しくなくなる
・夜眠れなくなる

もし、このような状態が2週間以上続いているようであれば、一度心療内科に行ってみることをおすすめします。

私の場合、病院に行って相談することが、恥ずかしいことであると考えてしまっていたため、なかなか病院に行くことができませんでした。

入社して1ヶ月目から、明らかに体調がおかしいことには気づいていたにも関わらず、です。

そしてようやく病院に行けたのが入社して4ヶ月目のことで、その頃にはもう様々な症状に悩まされていました。

今、心の病気で苦しんでいる人はとても多くなってきているため、初診だと3週間待ちということも珍しくありません。

自分のつらさは自分にしかわからないと思うので、家族や周りの人に、「あなたはまだ大丈夫」、「そんなの気のせいだよ」と言われても、納得せずに、病院に行って専門医に相談してみてください。

心の病気になりやすい人の特徴

心の病気になりやすい人の特徴として、よく下記のようなことが言われています。

・まじめで
・責任感が強く
・完ぺき主義で
・人からの評価も高く
・道徳観も強い人

ただ、これは一概に言えることではないと思いますし、そうじゃない人も心の病気になる可能性はあると思っています。

一般的に言われていることだと参考になりにくいと思うので、私の経験からこういう人はなりやすいのではないか、と思うことをお話します。

私が就職したのはIT企業の営業職で、もともとその仕事をやりたいと思って入った会社ではありませんでした。

なぜここに就職を決めたかと言うと、「社員の方たちがとてもいい人そうだったから」という理由です。

今でもその考えを浅はかだったと思わざるを得ませんが、1年半も休学していたことや、第一志望の会社に行けなかったことを鑑みると、もう社会人にならないといけないと思っていました。

入社してから、「あまり仕事内容に興味を持てない上、とても忙しいな」と思っていましたが、「これくらいのことはみんな我慢してるから、私も我慢しなければならない」と思って頑張っていました。

私の性格的に、あまり人にも相談できず、表情にも出さないタイプなので、私から相談しないと周りの人には気づいてもらえません。

そんなある日、全然元気のない私の状態を見かねた上司が、「最近元気ない?仕事楽しい?」と声を掛けてくれたことがありました。

あまり人に相談できない私からすると、声をかけてもらったことは大きな救いでした。

しかし、私は、新卒で働き始めたばっかりなので、「仕事が楽しくない」とは正直に言えませんでした。

「ちょっと、鬱っぽいんですよね」と答えると、上司は真剣に話を聞いてくれましたが、最後には「まだそんなふうに見えないけどね」と言われてしまったことで、さらに自分を追い込んでしまうことになります。

上司は、私のことを励ますために言ってくれたと思いますが、この共感してもらえないことが非常につらかったのを覚えています。

私が心の病気になりやすい人の特徴として思うのは以下のとおりです。

・普段からあまり自分の考えを話さない
・報連相以外で仕事の相談をしない
・弱音を吐かない
・なんでも自分でやろうとしてしまう

これらは非常に気づきにくい特徴だと思います。

さすがに自分から相談してくれないとわからないよ、と思うでしょう。

ですが、心の病気になる人は自分からなかなか相談できない人が陥りやすいと思っています。

私もそうでした。

私と同じように心の病気で苦しんでいたブロガーの方たちも、あまり自分から相談できるタイプではなかったということを記事で書かれていました。

では、どうやったら心の病気になりかけている人に気づいてあげられるのでしょうか。

非常に難しいところではありますが、「普段弱音を吐かない人がちょっと弱音を吐いた時は、かなりSOSのサインを出している可能性がある」と思っていただきたいです。

私の例でいうと、上司に「元気ない?」と聞かれて「ちょっと、鬱っぽいんですよね」と答えていますが、この「ちょっと」というのはちょっとではなく、「かなり、鬱っぽい」状態でした。

上記のような特徴を持つ人は、人に迷惑をかけてしまうことを恐れているため、心配させないように、あいまいな表現でごまかしてしまいます。

ですが、内心では「助けてほしい」と願っているはずです。もし、自分の周りにあまり相談してくれない人がいて元気がないようであれば、声をかけて、話を聞いてあげてほしいと思います。

悩んでいる人にとっては、普段誰にも言えなかったことを話すだけでも、少し気持ちが楽になると思います。

心の病気で苦しんでいた時にどう接してほしかったか

心の病気を経験がしたことがない人にとってはなかなか理解できないこともあると思いますが、私が悩んでいる時、どう接してほしかったのかをお話します。

大きく分けると3つあります。

①ポジティブな言葉はいらない

悩んでいる人がいる時、「自分がこの人を励ましてあげなければ」と思いがちです。しかし、悩んでいる人にとっては、前向きな言葉が逆効果の場合もあります。例えば以下のような言葉は、私は辛かったです。

「そんなたいしたことじゃないよ」
「まだ大丈夫だよ」
「こうやるとうまくいくよ」
「元気だしなよ」

これらの言葉は、本人も頭ではわかっています。

ただ、憂鬱な気分が続いている人にとっては、ポジティブなアドバイスを受け入れるような余裕はありません。

良かれと思ってかけている言葉が、その人を追い込むことにつながってしまいます。

② 共感してほしい

励ましの言葉がほしいのではなく、ただ、自分のつらい状況に共感してほしいと思っているはずです。

心の病気で苦しんでいる人は、そもそも自分の気持ちを他人に吐き出すことが苦手なので、ただ、だまって相槌をうったり、言葉が出てくるまでじっと待ってあげるという対応だけで、気持ちが楽になるはずです。

相手が黙っているからといって、急かしたり、怒ったりすると、二度と相談する気になれないでしょう。

私は、何度か上司に相談していましたが、忙しい上司だったため、自分から相談しに行くということがほとんどできませんでした。

週に一度だけでも時間をつくって、話を聞いてもらえる時間がほしかったと思います。

③ 病院を紹介してほしい

私の場合は、体調がおかしいと気づきながらも、心療内科に行くことに抵抗を感じていたため、病院に行けたのは4ヵ月たってからでした。

心の病気は、放置することが一番危険なので、もし元気がない場合や、頻繁に欠勤する人がいれば、病院に行くことをすすめてほしいです。

適応障害から救われた本の紹介

冒頭でも少し書いたように、適応障害になったことで心理学の勉強を始めるようになりました。

そこで出会った本を紹介したいと思います。

岸見一郎さん、古賀史健さんが書いた『嫌われる勇気』という本です。その本の一節に、こんなことわざが紹介されていました。

You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.

訳)

「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」

心の病気で苦しむ人が理解しなければならないつらい現実なのですが、真の意味であなたを助けられるのは、あなたしかいません。

病院に行くことができたとしても、お医者さんは、あなたを水辺まで連れて行くことはできますが、その水を飲むかどうかはあなた次第である、ということです。

誰かにこの辛い状況から救って欲しい」という気持ちは、痛いほどよく分かるのですが、自分が助かるためには、少しずつでもいいので自分が助かるための努力を始めなければなりません。

私は、仕事を辞めてしまいましたが、適応障害になって初めて自分の考え方が間違っていたのだと気づくことができました。

なので、むしろ適応障害になってよかったとさえ思っています。

今、自分の生き方に悩んでいる人は、是非この本を読んでみてください。

おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

最後にもう一度お伝えしたいことをまとめて終わりにさせていただきたいと思います。

いい職場なのに、とか悪い職場だから、とか関係なく人間関係や仕事内容にモヤモヤを抱え続けて、自己否定を繰り返せば心の病気になる可能性は、誰にでもあります。

病院に通っている方は、普通のサラリーマンや若い女性、老人の方など本当にいろいろな方がいらっしゃいました。

あくまでもここで書かせていただいたことは、私の主観になりますが、一番お伝えしたいのは、「心の病気は誰でもなる可能性がある」けど、「心の病気は誰でも治すことができる」ということです。

私は、ブログで自分の想いを綴ることをおすすめしています。

日記でも構わないと思うのですが、できれば自分と同じ悩みを持つ人を見つけて、共感してもらうことが大事だと思っているからです。

頭の中が整理されて、自分と同じ境遇の人に読んでもらうと、自分は一人ではないんだと救われるような気がします。

同じように悩んでいるのは、自分だけではありません。

家族や友人や職場の同僚に相談するのが難しかったら、ネットでもどこでもいいです。

自分の気持ちを溜め込まずに、吐き出せる場所を探してみましょう。

私のブログでは、経験談や心理学、くだらないことまでいろいろ記事にしていますが、メッセージをいただければきちんと読んでお返しするので、誰にも言えずに悩んでいる方は是非遊びに来てください。

ありがとうございました。