こんにちは。あとがたりぶろぐを運営しているうっちー(@ucchi_ato)です。
本記事で、とりあえず退職するまでのエピソードは完結します。
※以下の【中篇】の続きなので、ご覧になってない方は見てもらえると経緯がわかりやすいです。

はじめての方は下記の記事からどうぞ!

あらすじどうしようかなー、と思ったのですが、【中篇】をまとめれないので(長くなってしまう)初めてこのサイトに来た方は、やっぱり前篇から読んでいただける話の経緯がわかりやすいと思います。
(さすがに【後篇】から読む人はいないよね?これいちばん最後だからね!)
ここまで、お付き合いいただいてありがとうございます!
正直、このシリーズのPVが0だったとしても、最初からブログにしたいと思っていたので書いていたと思いますが、ありがたいことにPVも少しずつ増えていき、コメントまでいただくことができました。
改めて、心の病気で苦しんでいる人は自分だけじゃなかったんだと実感できます。
そしてこれを読んでいる方に「心の病気は誰でもなる可能性はある」ということをお伝えしたいと思って書いてきました。
これを書いているうっちーも、まさか自分が「適応障害」になるなんて思ってもみませんでした。
【前篇】のプロフィールでも少し紹介している通り、割とハードな人生を歩んで、しんどいことには耐性がついていると思っていたからです。
休学中の経験はこちらから。


しかし、いい職場なのに、とか悪い職場だから、とか関係なく人間関係や仕事内容にモヤモヤを抱え続けて、自己否定を繰り返せば心の病気になる可能性は、誰にでもあります。
誰にでもなる可能性はある、とかいうけど自分のことしか知らないじゃないか!と思われても仕方ありませんが、病院に通っている方は、普通のサラリーマンや若い女性、老人の方など本当にいろいろな方がいらっしゃいました。
あくまでも、この記事でお話することは、個人の主観になってしまいますが、うっちーは、今完全に適応障害から治ったと思っています。
そして、うっちーが一番伝えたいのは、「心の病気は誰でもなる可能性がある」けど、「心の病気は誰でも治すことができる」ということです。
今苦しんでいる人の助けに、少しでもなれればとても嬉しいと思っています。
またしても前置きが長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
このままこの仕事続けていいのか
思い切って、上司に相談した結果、気持ちは楽になりました。
「病院に行かなくていいんだ」
病院から処方されていた薬も勝手にやめ、社会人として一人前になるためにがんばろうと心に決めていました。
これが多分7、8月頃だったと思います。
臨床心理士の方との予約を入れていたので、ロールシャッハテストや対話形式での検査などをおこなったりしていましたが、
上司の「自分が病気だと思うとますますそうなってしまう」という言葉に納得していたので、「自分は違う」と思い込むようにしていました。
そして、自己判断で病院に行くのもやめてしまったのです。
なぜ、そんな判断を他人の考えに任せるんだ!と思うかもしれないし、実際、今の自分もそう思います。
「なぜ、病院にいくのをやめたのか」と。
当時の記憶が薄いので、はっきりしたことは言えないのですが、おそらく自分で判断することが苦痛になっていて、結論を下してくれるならその通りにする、という思考回路ができていたのかもしれないです。
そんな状態で、仕事なんてできるのか。
働きました。
体調を崩し、午前中休みにしても、午後から出社して残業していました。
胃腸炎になったときは、さすがに休みましたが、もうすでに体はボロボロでした。
ある営業先で、「君、この仕事は長いの?」と聞かれたことがあります。
「いえ、新卒です」と答えると、「だよね」とそっけなく言われました。
この訪問は、一人で行ったのですが、「訪問でこんなこと言われました」みたいな報告を上司にすると、僕よりも上司の怒りが爆発しそうでした。
いくら新卒で、至らなかった営業をしたとはいえ、その対応は社会人としてどうなのか、みたいな感じだったと思います。
「絶対完璧な提案資料をつくって、次は一緒に訪問しよう」
上司はそう言いました。
しかし、提案資料を作るのも、その無愛想なお客さんと連絡を取るのも、担当は僕なので、全部自分でやらなければなりません。
正直、この無愛想なお客さんに、僕は全く怒っていませんでした。
むしろ、自分ができなかったせいで怒らせてしまった、貴重な時間を奪ってしまったと感じていたのです。
相手は、もう会うつもりはないだろうし、実際「良い提案だったら聞きます」とか、「他にも話聞いてるお客さんいるんで」という感じの連絡がきていましたが、上司は「完璧な提案をして、ねじふせる」みたいなノリだったので、僕はもうついていけてませんでした。
(実際、めちゃくちゃ仕事できる上司なので、ねじ伏せるとは言わないまでも、うちのサービスを使うメリットを洗脳チックに話せたと思います)
しかし、「やりたくないです」とは言えません。仕事なので。しかも新卒なので。
それに加え、担当している案件は、他に何十件とあるので、このお客さんだけにかまっている時間はありません。
そんなこともあり、平日は残業して、休日は、ずっと部屋にこもって、一日中布団に横になる生活を続けていました。
上司にも、「休職したほうがいいんでしょうか…(この聞き方も自分で判断できてない)」
と相談したりして、話すだけでも気持ちは楽になったような気になるのですが、それは一時的なもので、すぐに、憂鬱な気分に戻ります。
高校時代からキープしていた65キロの体重も、60キロまで落ちていました。
食欲もなく、肌はあれていました。
休日は、ずっと部屋で引きこもっていました。
睡眠障害にもなっていました。
夜、ひとりで急に悲しくなり涙を流すこともありました。
「これずっと続くの?」
死にたい、とは無理に思わないようにしていました。
会社にミサイルが落ちてほしい。
会社が潰れてほしい。
日本の機能が完全にストップしてほしい。
あまりにも不謹慎なので、ホントは書きたくない当時の気持ちだったのですが、こんなことを本気で切に願うくらい、おかしくなっていました。
あることをきっかけに完全に思考が停止する
提案資料の締切が、金曜日でした。
上司に何回もチェックしてもらい、何回も修正しているうちに、締切の日になりました。
徹夜しないと間に合いません。
優しくて仕事に厳しい上司は、一緒に徹夜して、チェックしてくれました。
修正したい箇所はありつつも、なんとか形にでき、次の日の朝9時に(土曜)遅れたことをお詫びしつつ、提案資料をお送りしました。
その土日は、泥のように眠っていたと思います。
憂鬱な気分のまま、月曜日出社。
出社すると、なにやら、部長と僕の上司が、金曜日の僕のタイムカードを切った時間について話しているようでした。
その会社(部署だけかな?)は、労働時間に厳しく、22時以降打刻してはいけない、みたいな暗黙のルールがありました。
僕もさすがに、朝9時に打刻するわけにはいかないと思っていたので、金曜の【23時退勤】にしていました。
(上司に「徹夜したから残業分は他の日につけといて」と言われることを期待しつつ)
しかし、それが問題になっていたのです。
部長は、部署の社員の労働時間を管理しなければいけないため、残業しないようによく注意を促していました。
それが裏目に出たのか、社員は22時になったらタイムカードを切り、終電まで働く、ということをよくやっていたのです。
朝のミーティングでこんなふうに言われました。
※一部改変
上司「部長が、ああいう労働時間に厳しい人だからさ、今後2年目、3年目、働いていく時に、どうしても残業時間の粗が目立つと、査定に関わってしまうんだよね」
僕 「……。」
上司「だから、うっちーが今後うまく立ち回れるようにするためには、そういうこともちゃんとしないといけない」
僕 「はい……すいません」
上司「だから、そのへんはうまくやって」
「だから、そのへんはうまくやって」
「だから、そのへんはうまくやって」
「だから、そのへんはうまくやって」
「だから、そのへんはうまくやって」
「だから、そのへんはうまくやって」
このセリフがループし、思考がプツリと途絶えました。
一緒に徹夜してくれた上司にそう言われた。
朝9時までの残業時間がなかったことになった。
そんなことは後から思ったことで、ほんとになにも考えれなくなりました。
午前中は、ずっと、ボーーーっとしてたと思います。
昼ごはんの時間になったので、同期と一緒にコンビニにいきました。
食欲は全くといっていいほどなかったので、ゼリーだけ。
どんなゼリーだったかも覚えていません。
同期「うっちーやばいって、ちゃんと食べないと」
僕 「食欲なくて…」
同期「ほんと心配やわ…」
これを読んでいる方の中には、うっちーの状態に同期は気づかなかったの?と思う方がいるかもしれませんが、僕は表情にださないし相談もしてなかったので、おそらく「うっちー、少食だな」くらいにしか思ってなかったとおもいます。
なので、まったくもって悪くないです。
いつものテーブルで、同期と昼食をとりました。
そして、そのゼリーを、トイレで吐きました。
本当に、ヤバイ状態だったと思います。
吐いたことで、少し冷静になれたのか、
「このままだと、死ぬんじゃね?」
と思いました。
そう思ってから、とても早かったです。
すぐに自席に戻り、自分の荷物をまとめ、会社の資料をおいて、逃げるように家に帰りました。
翌日から、会社にいけなくなりました。
そして休職の後、退職
上司に、Slack(コミュニケーションツール)で謝り、「休職させてください」と連絡。
人事の方からも、電話で連絡があり、「まさかうっちーがなるなんて、思わなかったよ、気づいてあげられなくてごめんね、とりあえず、ゆっくりやすんでね」と優しい言葉をかけてくださいました。
そして、両親にも連絡していたので、実家に戻りました。
東京の病院には、もうすでに2ヶ月半ほどいっていなかったので、地元の病院に行きました。
「適応障害ですね」
東京の病院でも断定はされてませんが、初診の7月頃に、すでにそれっぽいと言われていたので「ですよね」という感じでした。
だって、初診から4ヶ月くらいたってますもん。
悪化してるということは気づいてたし。
うつ病までいかなくて本当に良かったと思います。
適応障害という病気は、ストレスとなる環境から離れると治る病気なので、休職期間中は外出する気力はないものの、気分は落ち着きを取り戻していました。
ですが、前職の新卒の休職期間は一ヶ月しかなく、期間満了しても戻れそうにない場合は、退職となります。
もう、それでいいや、と思っていました。
今となってはもう少しできたこともあるんじゃないかと思ったりもしましたが、当時の自分にそれをいうのは、酷な気もします。
一度、実家から東京に戻り、家の解約申請も行いました。
人事に、「戻るのは無理そうなので、このまま退職させてください」と伝え、
その後、家の近くのカフェまでわざわざ来てもらい、退職手続きを行いました。
インターン含めると、在職期間は10ヶ月という短い期間でしたが、上司には本当にいろいろお世話になりました。
うっちーが一人立ちできるように、と熱心に指導してくれましたが、応えることができませんでした。
今も、申し訳無さで胸がいっぱいになりますが、次、もし会う機会があれば、「すいませんでした、そしてありがとうございました」と伝えたいです。
心の病気は甘えじゃないよ
よく、新卒の適応障害は「甘えだ!」と言われますが、絶対にそんなことはないと思います。
なぜ、適応障害は甘えと言われるのか?
その理由を考えてみました。
適応障害という病気は、環境やライフステージなどの変化によるストレスによって、不安感や憂鬱感などの症状が現れ、行動面で変化が現れたりする状態と言われています。
なので、仕事をされている方は、平日はものすごく憂鬱なんだけど、土日は気分がマシになるという方が多いのではないでしょうか?
これが、甘えだと言われる理由だと思います。
・同期の中でも、普通に楽しく仕事をやっている人もいるじゃないか
・同じ仕事をやっているのに、お前だけできないのはなぜだ
・ただ、お前は仕事がしたくないだけではないのか?
こうやって周りと比較されることで、更に自分を追い込んでしまうんです。
同じ環境下でも、その環境に適応できる人とできない人は、もちろんいます。
だって、生きてきた環境がそもそも全く違うんですから。
そして、新卒の場合だと、その仕事を「したくないです」、「できません」とはいえません。
こういう風潮が、適応障害という病気を生んでいるのではないかと思っています。
僕も、なかなか最初は親に理解されませんでした。
「あんたは、いつも逃げてばっかり!みんな辛いことを我慢して仕事しとるんじゃ!」
と泣きながら怒鳴られたこともあります。
ただ、黙ってやりすごすしかありませんでした。
そして、その言葉がとても傷つき、心に鋭利なナイフで刺されたように感じるのです。
まだまだ、心の病気に対する理解は浸透していません。
そして、なかなか周りに理解されないあなたに、僕が断言します。
「あなたは、甘えていません」
そして、自分自身でも「私は甘えていない」と言い聞かせてあげてください。
おわりに
タイトルは、『新卒で適応障害と診断され退職した理由』となっていますが、理由は、探せばいくらでも出てきます。
ですが、この理由探しもホントは良くないです。
過去にあった出来事に対して「自分がこうなったのは〇〇という原因があるから」
という意味付けをするのは、一体誰でしょうか?
そう、自分です。
お医者さんでも、友達でも上司でもありません。
過去にあった出来事に意味をつけることができるのは、現在の自分です。
「友達や上司に、あなたは〇〇という原因があるから、今こうなんだ」と言われて、納得するのも自分です。
今は、退職してから3ヶ月がたち、ようやく適応障害になったことを、みんなに知ってもらおうとブログを開設するまで元気になっています。
なんなら、新卒入社前より、気力に満ち溢れていて、早く社会貢献したいと思っています。
実名と顔写真は載せてませんが、「うっちー」は、まじで呼ばれているので、会社の人とか友達がこのブログを見れば一発でわかると思います。
上記で少し書いた通り、過去に支配される生き方はしたくないと思えるようになりました。
これは一冊の本との出会いです。
この本と考え方も、別の形で記事にしたいのですが、事前に紹介しておきます。
岸見一郎さん、古賀史健さんが書いた『嫌われる勇気』という本です。
「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない――【対人関係の悩み、人生の悩みを100%消し去る〝勇気〟の対話篇】世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー。「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、現代の日本にこそ必要な思想だと思われます。本書では平易かつドラマチックにアドラーの教えを伝えるため、哲学者と青年の対話篇形式によってその思想を解き明かしていきます。著者は日本におけるアドラー心理学の第一人者(日本アドラー心理学会顧問)で、アドラーの著作も多数翻訳している岸見一郎氏と、臨場感あふれるインタビュー原稿を得意とするライターの古賀史健氏。対人関係に悩み、人生に悩むすべての人に贈る、「まったくあたらしい古典」です。出典:Amazon、内容紹介
この本を読んでから、考え方が180度変わりました。
ただ、実践と理解が非常に難しいです。
なので、続編の『幸せになる勇気』や、スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』などの自己啓発系、また心理学について勉強しています。
すいません、あと少しだけお付き合いください。
「ブログを書いて、世の中に公開してる」
人の目を気にして生きてきた今までの自分では考えられないことですが、これからの未来がとても明るく見えています。
そして、ブログを書くのはとても楽しいです。
Google Analyticsで自分のサイトに何人見に来てくれているのか、どれくらいページに滞在しているのか、どのページが一番読まれているのか、そんなデータを見るのがとても楽しいです。
IT企業の営業職を辞めた身としては、皮肉なことですが、今はまた同じ業界のWEB制作会社に興味があります。
これは、ブログを始めなければわからなかったことです。
今、心の病気で苦しんでいる方には、ブログで自分の想いを綴ることをおすすめしています。
日記でも構わないと思うのですが、できれば自分と同じ悩みを持つ人を見つけて、共感してもらうことが大事だと思っているからです。
頭の中が整理されて、自分と同じ境遇の人に読んでもらうと、自分は一人ではないんだと救われるような気がします。
以前、僕が書いた記事を読んだ方から、「離婚をきっかけに全てに対して自信をなくしていましたが、うっちーさんの記事で大変救われた気持ちになりました。ありがとうございます」と言っていただけました。
言葉に言い表せないほど嬉しかったです。
同じように悩んでいるのは、あなただけではありません。
家族や友人や職場の同僚に相談するのが難しかったら、ネットでもどこでもいいんです。
自分の気持ちを溜め込まずに、吐き出せる場所を探してみましょう。
もちろん、苦しんでる時って、そんな気になりませんよね。
わかります。自分もそうだったので。
大好きな映画を見たり、本を読んだり、ゲームをしたり、ピアノを弾いたりしても、何も楽しめませんでした。
本当に無気力な状態です。
ですが、【中篇】の冒頭でも少し話したところがとても重要なことなので、もう一度ここで伝えておきたいと思います。
You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.
訳)
「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」心の病気で苦しむ人が理解しなければならないつらい現実なのですが、真の意味であなたを助けられるのは、あなたしかいません。
お医者さんや周りの人は、あなたを水辺まで連れて行くことはできますが、その水を飲むかどうかはあなた次第である、ということです。
そして、僕は治りました。
それは、勇気を持って一歩を踏み出したからです。
仕事が死にたくなるほど嫌だったら、やめればいいと思います。
上司に言いづらくて辞めれない、もしくは辞めさせてもらえないといった悩みを抱えてしまっている場合は、下記のリンクから相談してみることも1つの選択肢としてありだと思います。
とにかく、自分が少しでも楽しいと思えることを見つけたら、やってみましょう。
あなたは一人ではありません。
どんなことでも構わないので、メッセージを送っていただけたら、しっかり読んでお返しします。
大したことは、言えなくても真剣に目を通します。
そして、これを読んで、ちょっとでも心が動いたという方がいたら、この記事を紹介してみてください。
もしかすると、苦しんでいる人に届いて、新しいことにチャレンジするきっかけ、もしくは自分は一人じゃないんだと思っていただけるかもしれません。
長くなってしまい大変恐縮ですが、ありがとうございました。
下記の記事は、前向きな思考になることができた「アドラー心理学」についての記事なので、もし少しでも前に進んでみたいと思えるようになったら読んでみてください。


それでは、また次回!